ストレスと免疫 竹田和由先生の講演会

 順天堂大学の細胞機能研究室の竹田和由准教授の講演を聴きました。武田先生のご専門は免疫学であり、今日のお話はナチュラル・キラー細胞(NK細胞)からみた免疫の話です。興味深い内容でした。

 ナチュラル・キラー細胞natural killer cellは異物と認識したものを攻撃して殺す細胞です。異物とは細菌、ウィルス、がん細胞その他です。免疫機能の向上や低下を明瞭にあらわしてもいます。

 過剰なストレスが加わるとNK細胞の機能が低下します。適度なストレスや前向きなストレスであればNK細胞の機能は向上します。適度な運動(週2,3回の強すぎない運動)だとNK細胞の機能が上がります。運動不足や強度のつよい運動ではNK細胞の機能が低下します。たとえばフルマラソンでは風邪を引きやすくなります。また乳酸菌(ヤクルトのシロタ菌や明治のR1などの実験にて)でNK細胞の機能が向上します。とくに免疫が下がっているようなときには乳酸菌は免疫力を高め効果的です。近年よく言われるように、やはり腸内細菌を整えることは免疫を高めることになるようです。とても風を引きやすい人がいますが、そういう人は免疫機能が落ちていると思われるので、ヨーグルトなどで腸内細菌を整えることも一法です。またビタミンCなども大切だとおもいます。またストレスが強いときには、風邪も引きやすいので、気をつけましょう。

 武田先生は大変元気そうな人で、ご自身が話していたように、このようなふうだと免疫が高い状態だとのことでした。「今日もいっちょうやったるぞ」というくらいだと免疫力が高いそうです。でも武田先生のようなタイプの方はあまりいないようにも思われます。

 ストレスのかかり方を認識しながら対処していきましょう。